スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

絶対安全剃刀

絶対安全剃刀―高野文子作品集絶対安全剃刀―高野文子作品集
(1982/01)
高野 文子

商品詳細を見る

今回紹介するのは、高野文子先生の「絶対安全剃刀」(白泉社 全1巻)です。

「絶対安全剃刀」は短編集で、全17話が収録されています。今回は表題作「絶対安全剃刀」をご紹介します。

二人の少年のうちの一人が、「なにもかもぜーんぜんおもしろくない!もー死んじまおうかなー」と言い…

もう一人のメガネの少年が理由を尋ねるが、彼は「ただなんとなく」と答える。

メガネの少年は、「自殺したいんだろ やりなよ とめやしないよ なんなら手伝ってやってもいいんだぜ」といい、少年は「ぜったいかっこよくやりたいんだ」と答える。

そして、少年は白い死装束を身にまとい、右手に安全カミソリを握って歩み進む…
が、裾を踏んで転んでしまう。転んだ拍子にお腹を切ってしまい、死装束が血で汚れてしまう。

少年は「切るんなら手首にするつもりだったのに…計画くるっちゃったなあ」と残念そうに言う。

そして少年二人はこの後どう死ねばよいか話し合うが、話が盛り上がり少年がメガネの少年の口を後ろから塞ぐと、彼は動かなくなってしまう。

少年は、突然に死ぬのは許せん、それは僕の役のはずだろ、と嘆く。そして、結局なにも計画通りにはいかないんだと落胆し、メガネの少年に「あしたの朝には起きろよね」と言って締めくくられる。



高野文子先生の作品は「黄色い本」に引き続き2作目の紹介となりますが、やはり何度読み返しても面白いですね。

なにもかもがつまらなくて自殺しようと考える少年とそれを煽るメガネの少年のかけ合いがいいリズムを生んでいて、暗くもなく重くもなくとても読みやすいです。また、理想と現実、死装束の少年とメガネの少年、安全とカミソリ、などの対比が鮮明でとても印象に残りました。

最後のシーンでは、メガネの少年が眠ってしまうと同時に描写が少年の部屋に移り、現実に引き戻された感じと結局思った通りにはいかないんだなという感じが伝わってきて面白かったです。

「絶対安全剃刀」というタイトルは、「安全」と危険な「剃刀」というアンビバレンスをよく表現しており、秀逸だなと個人的には思いました。

それにしても高野文子作品は色褪せませんね。「絶対安全剃刀」に出てくる少年の抱えている気持ちは、現代の思春期の少年たちにも共通するところがあるし、とても1978年の作品とは思えません。

この作品集には、他にも「田辺のつる」や「うらがえしの黒い猫」など不思議で興味深い作品が多数収録されています。どれも1970年代,80年代の作品ですが今読んでも古さを感じることなく楽しめます。未読の方は是非読んでみて下さい。
スポンサーサイト

テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

tag : 高野文子

コメントの投稿

Secret

人気記事ランキング

FC2プロフ
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ(タイトル別)
カテゴリ(作者別)
連載中のおすすめ漫画
訪問してくれた人数
検索フォーム
RSSリンクの表示
最新コメント
ブログランキング
リンク集
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
メールフォーム
お問い合わせは こちら
ブログ村
連載中のおすすめ漫画
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。